バケバケ2
『そちらのお客様はどうされますか?』
男の人が燕さんにも尋ねた。
『俺は…これで……』
燕さんが写真を男の人に渡す。
「これも…私?」
写真に映っていたのは紛れもなく私だった。
「前から怪しいとは思っていたが、燕もなのか…それよりもあの写真をどこで…」
「何ぶつぶつ言ってるのよ、シイ。ハイネと同じ人をあえて指名することで向こうの反応見てるだけでしょう?」
「それならいいけど…」
「かしこまりました。お二方ともこちらの女性ですね。少々お待ちください。」
男の人は店の奥の扉の中へと消えていった。
「さて、どうなるかなー。」
灰音は男の人に出された水を飲みながら扉の方を見る。
数分後2人の女の人が灰音と燕さんの前に現れた。
背の少し高めの女の人と、私と同じくらいの背の女の人だ。
「こんばんは、さきです。」
背の高い女の人がそう名乗ると、低い方の女の人も名乗った。
「あやのです。はじめまして。」
2人がそれぞれ灰音と燕さんの隣に座る。
パソコンの画面に2人の女の人の顔が映る。
「これって…」