バケバケ2
3.約束
3.約束
「まじかよ…」
俺と燕の目の前にいるのは洋子に瓜二つな2人の女。
「どう思う?」
隣にいる燕に小声で問いかける。
「どうって…洋子だろ…」
「これはバケバケが絡んでるで間違いないな。」
「…そうだな。」
「なんとかしてバケバケとその持ち主に会わないとな。」
「……どうするんだ?」
「考えがある。」
俺は燕にある作戦を耳打ちした。
「あのー…」
女の1人が燕の肩に手を置いた。
名前はたしか、あやのだったか。
「何飲みます?」
首を傾げて上目遣いに燕を見つめる洋子…いや、あやの。
「……。」
硬直する燕。
「貴方はどうしますか?」
俺の隣に座っている女も俺に問いかけてきた。
洋子…いや、さきの綺麗な左手が俺の右手に重なる。
「…灰音……俺、おかしくなりそうだ。」
「こんな洋子なんかやだな…」
「…どうするんだ?」
「とりあえず、店の奥に行きたい。だから、作戦を実行する。」