バケバケ2
「ちょっと待て!俺は行かないぞ!!」
「あぁ?…さっきも言ったけど高校転入出来たの誰のおかげだっけー?」
「……。」
「はーい、決まりぃ!」
こうして、俺の意見は完全に無視され、灰音の家である神崎アンティークショップへ連れていかれた。
―神崎アンティークショップ―
店の裏側の玄関が灰音とエレジーの住居の入り口になっている。
灰音が鍵を開け、中に入る。
アンティークショップらしい独特の匂い。
ここには何回か来たことがあるが、最近忙しくて行く機会がなかったから久しぶりだ。
俺は応接間に通された。
「まぁ、掛けな。」
灰音にソファーを勧められ、そこに座った。
「エレジー、お茶。」
「はい。」
エレジーは応接間から出て行った。
「で、どうよ?」
俺の向かいのソファーに腰掛けながら灰音が聞く。
「何が?」