バケバケ2
「この中みたいね。」
「相手がどんなやつかわからない。慎重に行こう。」
「ええ。」
俺とエレジーは倉庫の扉をゆっくりと開ける。
「…!」
倉庫の中には男と少女がいた。
そして彼らの足元には灰音と燕…
「ハイネ…!!」
男は灰音の髪を掴みながらこちらを向いた。
「ちょうどいい所に来たね。」
男は灰音の顔に手をかざす。
「ちょうど今から灰音くんの処刑を始めるよ。」
「!」
「誰だか知らないけど、そこからどきなさい!さもないと…」
「さもないと…なに?君のことも知ってるよ、カナリアの妹だろ。そう対した力も持たないクズみたいなバケバケだろ?」
「…なんですって!」
「おい、エレジー!相手の挑発に乗るな!」
「わかってる。…どうしたらハイネを放してくれるの?」
「放す?何を言っているんだろう?灰音くんにはここで消えてもらうんだよ。」