バケバケ2
「おっけー。」
男が灰音と燕に向かって手の形を銃にして突きつける。
「今度こそ、ばいばーい。」
「ハイネ…!!」
エレジーの背後に再び鏡が現れる。
しかし、さっきの鏡とはどこか違う。
「エレジー…鏡の色が…」
エレジーの銀色の鏡にはサビのようなものに徐々に侵食されていた。
「わかってるわ。…だけど、私はハイネを守らなきゃ…」
エレジーの綺麗な金色の髪も、毛先から黒く染まっていく。
嫌な予感がした。
俺はこれに似た力を知っている。
「やめろ、エレジー!」
「…シイは黙ってて!何も…何もない、ただの人間のくせに!!あんたなんか何もできないじゃない!」
「…エレジー!だめだ、その力は使っちゃだめだ!!」