バケバケ2




「私が、ハイネを守るわ。」







エレジーの髪は根元まで全て真っ黒に染まった。


「姉妹でお揃いだね。」


カナリアは嬉しそうに言う。


「あなたと一緒にしないでくれるかしら。」






エレジーの背後の黒い鏡から何かが出てきた。


ゆっくりと…


黒い何かが…







それは黒い鱗に覆われて、巨大な翼と紅い目を持ち、強靭な爪を持っていた。


「ハイネは返してもらうわ。」


「やるね、エレジー。まさかこんなデカイの出すと思わなかったよ。」


カナリアは微笑む。







「ハイネを守って…バハムート!!」


エレジーを乗せた黒い龍は翼を広げ、男とカナリアに襲いかかる。


カナリアが男の前に出る。


黒い、見覚えのある箱を持って。







「エレジー。私と一つになろう。」








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