バケバケ2
『こんばんは、早月です。
突然連絡してごめんなさい。
ずっと仲良くなれたらな、と思っていました。
たまにメールだけでもいいので、やり取りしたいです。』
早月くんからだった。
別のことで頭がいっぱいで、すっかり忘れていた。
何て返信しようか…。
とりあえず無難に『よろしくお願いします。』とだけ書いて送信し、ベッドに寝転んだ。
シイの横顔、灰音の言葉、病室で見た手鏡…
いろんな出来事が、場面がごちゃごちゃになって頭の中を掻き回す。
この状態をどうすることも出来ない私に出来ることはたった一つ。
最後のバケバコを探し出して壊すことだけ。
バケバコが壊せたら、きっとシイも灰音もいつもみたいに戻る。
そう信じて、私は眠りについた。