バケバケ2




「え?いいの??」


早月くんは目を輝かせる。


「じゃあ、来週の土曜日なんてどうかな?」


「その日は特に予定はないから…」


「ほんと?じゃあ…」


そのとき、早月くんの後ろからシイが歩いて来るのが見えた。


シイは私に気がついたようだ。


「おはよう、洋子。…あの、この前の…」


そして私の隣にいる早月くんを見る。


「やっぱ、後ででいいや。」


そう言うとシイは先に教室に入って行った。







「今の…」


早月くんがシイの後ろ姿を目で追う。


「今の桜木君だよね、今年転校してきた。前に一緒にいるとこ見かけたんだけど、仲良いの?」


「うん、まぁ…」


「付き合ってるの?」


「へ?あ、…」


付き合ってるのかな。


正直私とシイの関係って何なんだろう。


でも、あれから何も言われてないわけだし…特に付き合ってる訳ではないのかな…。


シイがどういう意味で私に好きって言ったのかわからないし。


「付き合ってはいないかも…」








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