バケバケ2




翌日、俺はまた教室前で洋子と早月が話をしているのを見た。







俺はすぐに教室に入った。


早月隼人…


彼がどんな人物かも気になる。


今日の体育はたしか早月のいるクラスと合同のはずだ。


俺は独自に早月のことを調べてみることにした。







5限。






「桜木が体育出るなんて珍しいな。」


岡村が俺の隣に座る。


彼は俺が転校して来た時から積極的に話しかけてきたやつだ。


ちょっとバカではあるがいいやつだ。


「そうだな、初めて出たかも…」


俺は体育の授業は全く出ていなかった。


数学などの教科は一通り勉強していたが、人間のスポーツのルールは全く知らなかったからだ。


でも今回は早月を知るためだ。


それに今日の種目はバスケと聞いた。


洋子に以前聞いたことがある。


バスケはたしかあのネットのようなところに玉を入れるだけだ。


その他のルールは大体今他の奴らが試合をしてるのを見て覚えた。


ちょうど今試合をしているのは早月だ。


体育館の外から女子たちが早月の様子を覗いている。


女子は外でソフトボールのはずなのに。


覗きに来ている女子たちの中に洋子がいないことに気がつき、少しほっとしながら早月を見た。







< 186 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop