バケバケ2
早月はまさに非の打ち所がない。
OKしてしまうんではないだろうか。
俺と一緒にいるより…だめだ、考えないようにしよう。
早月のチームの勝ちで試合は終わった。
この試合で勝ったチームが俺たちのチームと当たることになっている。
岡村が立ち上がる。
「よーし!次は俺たちの番だな!!」
早月と向き合う。
早月は額の汗を拭いながら俺を見た。
「あ、桜木くん。」
「?」
いきなり名前を呼ばれて戸惑う。
「あ、ごめんごめん。よく坂本さんと一緒にいるのみかけるからさ。初めて話すね。」
「まぁ、体育出てないからな。」
早月は俺に近づき、小声で言った。
「坂本さんとはどういう関係なの?」
「な、なんだっていいだろ。」
「そうだね、どうでもいいか。」
早月は自分のチームへ戻った。
癇に障る。
なんだよどうでもいいって。
どういう意味だ。
俺だってかなり運動神経には自信があるほうだ。
ここ試合でこいつを打ちのめしてやる。