バケバケ2
「ま、負けた…」
俺の前で仲間とハイタッチを交わす早月。
「桜木ー、そんな落ち込むなよ。お前はかなりがんばってたよ。」
岡村が俺を励ます。
「勝ち負けじゃないだろ?桜木は十分青春したさ。」
何言ってんだこいつは。
「相手が悪かったよ、早月だしなー。俺は早月の動きについていけた桜木もすごいと思うけどな。」
「ありがとう。でも勝たなきゃ意味ない。」
「それにしても…早月は欠点本当にないよなー。」
たしかにそうだ。
早月も人間だから何かしらの欠点があってもいいはず。
そうだ、何かあいつの欠点を探そう。
「よし!」
俺は立ち上がり体育館の外へ向かった。
「お、おい桜木どこ行くんだよ?まだ試合が…」
俺を呼ぶ岡村を無視して、俺は教室へ戻った。