バケバケ2
洋子にこれ以上バケバケと関わらせてはいけない。
バケバケと関わるほど、洋子は人間としての幸せを失って行く。
俺は人間になって、浮かれていたのかもしれない。
洋子と同じ存在になれたこと、洋子と並んで歩けること。
洋子と一緒にいられると思っていた。
本当の目的を失いかけていたんだ。
気がつくと、閉園の時間になっていた。
こんなところで俺は一体なにをしているんだろう。
帰ろう。
早月と洋子の後ろを歩きながら、2人と同じく正面ゲートから外に出た。
このまま帰るのかと思いきや、2人は近くの公園に向かって歩き出した。
見てはいけないものを見てしまう気がして、着いて行くのを躊躇ったが、早月についているバケバケのことも気になる。
俺は悩んだ挙句2人のあとをつけることにした。