バケバケ2




一口飲むと、視界が揺れた。






「え…?」


頭がくらくらする。


私、どうしちゃったんだろう。







「大丈夫ですか、洋子。」


お兄ちゃんが私の体を支えた。


「うん…なんだか眠くて…」


「ベッドに横になっていなさい。」


お兄ちゃんは私をベッドに運んだ。







「洋子…覚えていますか。明日がなんの日か。」


「あした…?」








明日は…そうだ。









お父さんの命日。









薄れる意識の中で、お兄ちゃんの声が耳に残る。









「ずっとこの日を待っていた。」











< 215 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop