バケバケ2
声の方を振り返ると、そこには灰音がいた。
「灰音…お前なんで…」
「なんでじゃねーよ。行くんだろ?」
「あぁ。」
「俺も行く。」
「でもお前まだ体が…それに…」
「体はもう平気だ。行こう…俺もあいつと決着をつけたい。」
灰音の目は真剣だった。
「わかった、行こう。」
時雨のアパートに来たのは2回目だ。
「シグの部屋の番号分かるか?」
「304だ。」
俺たちは3階へ向かった。
階段を上がり左に曲がってすぐのところに304号室はあった。
ドアノブに手をかける。
この先にあいつがいる。
そして恐らく洋子も…