バケバケ2
ドアを開ける。
鍵は掛かっていなかった。
俺たちは部屋の中へ入った。
部屋には誰もいない。
「シイ、これ…」
ベッドの上に蓋のあいた黒い箱が置いてあった。
「バケバコ…」
灰音が箱を手に取る。
「これ…今までのバケバコと少し違う。たぶん、完成形だ。」
「これが…」
灰音の言う通り、このバケバコは今まで壊して来たものとどこか異なっていた。
「どうする?」
灰音が俺に尋ねる。
「もちろん、中に入る。」
灰音が頷く。
そして俺たちは箱の中に飛び込んだ。
全てを終わらせるために。