バケバケ2
最初に口を開いたのは灰音だった。
「ゲームのやり過ぎ。」
そう言って敷島の頭を軽くチョップした。
「敷島はゲームやらないっスよ。」
「じゃあ何だ、アニメの観すぎか?なんだよ姫って侍かお前は。姫探しって…あー、俺は忙しいんだよ。つか敷島、中学からの付き合いだけどそんなキャラだったか?そんなファンタジーな少年だったか?なぁ、敷島。もう一度言う。俺は忙しい。そもそも姫がなんでアンティークショップにいるんだよ、骨董品の探し物じゃねーのかよ。」
「…え、あ…う…敷島は…」
灰音の止まらぬ言葉の攻撃に敷島はオロオロしていた。
「もう、ハイネやめなさいよぅ!」
エレジーが灰音を叱る。
「せっかく後輩が会いに来てるんだから話くらい聞いてあげたらどうかしら?」
エレジーの言葉に敷島は何度も頷く。
「…まぁ俺も暇だし、別にいいけど。」
さっきとまるで矛盾したことを言う灰音。
「とりあえずあがれよ、部屋で話聞いてやるから。」