バケバケ2
「じゃあ何だ?」
「…バスケ部。」
「…え。」
竹刀関係ないじゃん。
「こいつめちゃくちゃ剣道強いんだよ、なのになぜかバスケ部入って…」
「…敷島はバスケ好きっス。」
「うそつけ。」
前乗りになって灰音に訴えかける敷島を灰音は一言で片付けた。
「別に好きでバスケ部入ったならいいんだよ、たださぁ…こいつバスケ部に竹刀持ってくるんだよ。」
「…竹刀を?…なんで。」
「知らねーよ…しかも試合にも持ってきて仕舞いには相手威嚇し出すし…」
灰音が頭を抱え込む。
「挙げ句出場停止。」
「……」
苦労してんな、灰音。
俺は隣に座っている敷島を見た。
大人しそうな顔だしそんなに乱暴には見えないけどな。
でもさっき俺に斬りかかってきたところを見る限りやってそうだな。
「相手が灰音先パイに喧嘩売ったっス。…敷島、頑張りました。」
「…はぁ。」
灰音はため息をつく。
あの灰音をここまで困らせるとは相当の強者だな。