バケバケ2




俺は洋子の家の前まで来ていた。






この時間ならきっと洋子は自分の部屋だろう。


本当は、洋子と一緒に高校を卒業し、大学に行くことも夢見ていた。


そんな未来もいいんじゃないかと思っていた。


でも、俺は洋子の本当の幸せは何なのかを考えてこの選択をした。








かつて昭仁さんがしたのと同じ選択。


結局、洋子が幸せになるにはこれしかないのだ。


洋子をバケバケから遠ざけ、俺が影から守る。






後悔はしていない。


元に戻っただけだから。


昭仁さんが亡くなる前に、俺と洋子の関係は戻ったのだ。







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