バケバケ2





俺は黙って立ち去ろうとした。


もう2度とここには来ないと誓って。






そろそろ時間だ。


行かなくては。









「待って。」










去ろうとする俺の服の裾を、洋子が掴んでいた。









「やっと会えた。」









少し冷たい風が俺たちの間を通り抜ける。


静寂。


秋がすぐそこまで近づいていた。







ー終ー






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