バケバケ2
3.襲撃
3.襲撃
悪いことしちゃったかなぁ。
電車に揺られながら、そんなことを考えていた。
今さらだけど罪悪感が込み上げる。
人間社会に不慣れなシイを、学校に置いてきてしまった。
心配だ。
やっぱり一緒に帰ってあげれば良かった。
今度会ったら謝ろう。
でもシイも悪いよ。
学校来るなら言ってくれたっていいじゃないか。
最近シイと会話することが少なくなった気がする。
シイが私の家を出ていって、一人暮らしを始めてからだ。
今までとは違って住むところが違うわけだから当然といえば当然なんだけど。
シイは私のこと好きだって言ってくれたけど、特にそれから何の進展もない。
別に何かしらの進展を望んでいるわけじゃない。
このままでもいいと思ってる。
というのもテレビや本でみるような恋愛というものが私にはまだわからないからだ。
私はシイが好きだ。
でもそれは恋愛感情なのかはっきりはしない。
漠然と、シイが好き。