バケバケ2





待てよ…相手は刀のバケバケで、しかも人を斬る。


そんなやつが今、野放しになっている状態だ。


これ、相当まずいんじゃないか…?







「洋子……」






頭に真っ先に浮かんだものが思わず口から溢れる。


洋子はバケバケを惹き付ける体質だ。


洋子が危ない!








「おい、敷島!」


ベットで爆睡している敷島を揺さぶる。


「……んー…」


「起きろ!!」


敷島の布団をひっぺがす。


「なんスか、もう…」


「今すぐ赤月姫探しに行くぞ!!」


「……?」


敷島はだるそうに体を起こす。


「姫がどこにいるのか見当ついてるんスか?」


「いや、それはまだ…」


でも、もし赤月姫が洋子の気配に気づいたのなら、必ず洋子のもとに行くはずだ。


バケバケを強くする力をもつ、洋子のもとへ…


「とりあえず、洋子のところに行こう。」










< 47 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop