バケバケ2
きた道を引き返す。
洋子の家から俺の家までのルートは何種類かあるが、洋子が通る道は一本しか考えられなかった。
公園の前を通るルートだ。
俺達は公園の入り口付近まで走った。
「公園?…こんなとこに洋子さんがいるんスか?」
「わからないけど、いるかもしれない。」
小さいころから洋子はこの公園に度々訪れている。
この公園に住み着いている、野良猫たちを見るためだ。
動物好きの洋子は猫たちに餌をやりによくこの公園へ行く。
今日ももしかしたらここに寄っているかもしれない。
公園内に洋子の姿を探す。
そして、見覚えのある姿を発見した。
「洋子…」
よかった、無事だった。