バケバケ2
彼女の名前は梅雨(つゆ)。
傘のバケバケであり、ここにいるバケバケのお姉さん的な存在である。
主にバケバケたちの食事の用意を担当していた。
そして、彼女にはもうひとつの仕事があった。
「今日は洋子ちゃんどうだったの?」
「いつも通りでした。」
「そう、ご苦労様。」
ここにいるバケバケたちはみな昭人さんから仕事をもらっていた。
例えば、俺なら洋子の護衛、ギンは房枝さんの護衛。
梅雨さんは食事の他にもうひとつ重大な仕事をもらっていた。
「梅雨さんのところはどうだったんですか。」
「こっちもいつも通りよ。やっぱり、彼は強いのね。」
「洋子のお兄さんですしね。」
梅雨さんがもらっていた仕事、それは昭人さんの孫であり、洋子の兄でもある時雨の護衛だった。