バケバケ2
「そうか、また契約が行われる日がわかったら連絡する。」
「はい。」
「じゃ、今日はもう寝るか!」
兄貴は押し入れから自分の布団を引っ張り出した。
「今日も疲れたなー。」
「お疲れ様です。」
布団を敷きながら兄貴は笑った。
「まぁ、俺なんかいなくても昭仁さんは大丈夫だけどね。」
「昭仁さん、強いですしね。そういえば、さっき思ったんですが…」
「んー?」
「兄貴って梅雨さんのこと好きだったんですね。」
「………え!?」
「だってさっき遠回しに言ったじゃないですか。好きな人が危険な目に遇おうとしていたら…って。」
「…」
兄貴は布団を整えながら頷いた。
「いつからですか?」
「ずっと前からだよ。でもあいつは俺のことなんか何とも思ってないんだろうな。」
「そうですね。」
「そうですね。って…ホントお前冷たいな。」
「正直って言ってください。」
「キリが生意気っていうのもわかるわ。」
「ありがとうございます。」