バケバケ2




シイが持っていたにゃんだーらんどのチケット。


あれは灰音からもらったものらしい。


このにゃんだーらんどにバケバコがあるかもしれないから、壊してくれと頼まれたのだそうだ。


こうして、シイはバケバコを壊せるわたしを連れてにゃんだーらんどまで来たのだった。


バケバコ…


忘れていた。






バケバコはトキがいなくなってもまだ、この世界のどこかにあるのだ。


そして、バケバケや人間の手に渡り、再び悲しい事件を引き起こそうとしている。


「そう…なんだ。」


「まだトキがいなくなっても、バケバコを壊すまでは終わらない。」


「うん。」


「ごめん、言わなくて。でも、洋子の力が必要なんだ。」


「うん、わかってる。」


わかってる。


バケバコはシイには壊せない。


そして、私はバケバコを壊せる数少ない人間の一人で、バケバコを壊さない限り、私たちの戦いは終わらない。







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