バケバケ2





二人で一番前に乗り込む。


『まもなく発車しまーす!』


アナウンスが響く。


そして動き出す。





ゆっくりと登っていき、急降下!


ふと隣のシイを見ると初めてのジェットコースターに大興奮していた。


「洋子!またこれ落ちるのか?!」


すごく楽しそうだ。


「洋子!あれなんだ?」


シイが指差す先には城があった。


このジェットコースター、最後に城に突っ込むのだ。


城の中は真っ暗になっていて、城を抜けたとたんに真っ逆さま。


これがこのアトラクションの人気の理由だった。


城が目前まで見えてきた。


客たちからおこる悲鳴。


私たちは城に突っ込んでいった。


真っ暗な中を駆け抜ける。


前方に光が見えた。


光の中に突き進む。







乗客から沸き起こる歓声。







暗闇を抜けた私たちの目の前には、外の景色が広がっていた。



ここはにゃんだーランドを一望できる一番高い場所と言われている。


そして景色を見たあと急降下。







『ご乗車ありがとうごさいましたー、安全バーから手を離し、係の者が行くまでその場でお待ちください。』







アナウンスが流れる。


「楽しかったー!ね、シイ…」


隣のシイの方を見る。


「あ…れ…?」


隣にいるはずのシイの姿がない。


「シイ…?」























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