君を愛す ただ君を……Ⅱ
屋上を出て、階段を下りたところで足を止めて、振り返った。
『その子、勘違いしちゃうじゃない』
勘違い……か。
まるで付き合ってるみたいな言い方。ううん、付き合ってるのかも。
だって……そうだよね。
瑞希ちゃんが騒いでたから。
綾瀬先輩が、彩樹に告白したって。だから、彩樹と付き合ってるのかもしれない。
勘違い、しちゃうよ。
だって、勘違いしたいもの。綾樹に愛されてるって勘違いしたいよ。
もっと言うなら、勘違いじゃない愛が欲しい。
「これで良かったのかも」
私はぼそっと呟いた。
だって綾瀬先輩が来なかったら、私、きっと正直に言っちゃってた。
心臓に疾患があるかもしれないって医師から言われたって。
綾瀬先輩が来て良かったんだよ。
来なかったら、彩樹を困らせてた。
『その子、勘違いしちゃうじゃない』
勘違い……か。
まるで付き合ってるみたいな言い方。ううん、付き合ってるのかも。
だって……そうだよね。
瑞希ちゃんが騒いでたから。
綾瀬先輩が、彩樹に告白したって。だから、彩樹と付き合ってるのかもしれない。
勘違い、しちゃうよ。
だって、勘違いしたいもの。綾樹に愛されてるって勘違いしたいよ。
もっと言うなら、勘違いじゃない愛が欲しい。
「これで良かったのかも」
私はぼそっと呟いた。
だって綾瀬先輩が来なかったら、私、きっと正直に言っちゃってた。
心臓に疾患があるかもしれないって医師から言われたって。
綾瀬先輩が来て良かったんだよ。
来なかったら、彩樹を困らせてた。