君を愛す ただ君を……Ⅱ
「姉ちゃんもさ。やっぱイケメン男子にモテたい?」

「別に。好きな人に愛されれば、それでいいよ」

「……ふうん。姉ちゃんさ、なんかあった?」

 ソファに座っている私の隣に、どかっと愁斗が腰をおろした。

「え?」

「俺、全然気づかなかったけど、携帯小説を読んでる姉ちゃんを見たら……『そうかも』って思ってさ」

「なに、言ってんの?」

 愁斗にまで気づかれるなんて。

 私、隠しきれてないのかな?

「ああ、今日のランニングのときに、彩樹さんがめっちゃ姉ちゃんの様子を聞いてくるから」

「彩樹が?」

「別に特に変わったことはねえよって言ったけど、あんま信じてなかったからさ。まあ、体調が悪いみたいで病院には行ったみたいとは話しておいたけど」

「そう、なんだ」

 私は携帯を待ち受け画面に戻すと、立ち上がった。

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