君を愛す ただ君を……Ⅱ
「させてくれないだろ。さっさと家の中に入って。俺と話しをしようとしないじゃないか」

「あ…、まあ」

「逃げてばかり、向き合わないなら、逃げないように押しかけるしかないだろ」

 私はしゅんっと下を向くと、『うん』と小さく頷いた。

 確かにその通りだけど。

 学校で、教室に乗りこんでくるなんて、どうかしているよ。

 私、このあと…クラスに戻ってから、皆にどう説明したらいいの?




 私と彩樹は人気の少ない非常階段で、足を止めると向き合う形となった。

「…で、話しって?」

「察しはついてると思うけど?」

「まあ、ね。屋上でのことかな?っと」

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