君を愛す ただ君を……Ⅱ
私は教室に戻ると、瑞希ちゃんがキラキラした目で私に抱きついてきた。
「ちょっとぉ、どういうこと? 我らのヒーローがどうして愛菜のところに来たの?」
「あ、えっと……実は」
私は瑞希ちゃんから離れると、苦笑した。
クラス中が、聞き耳をたてているのがわかる。
『なんで?』『どうして』と、大して仲も良くない女子たちもこちらに視線を向けていた。
「幼馴染なんだ」
「え? 我らのヒーローと?」
「あ、ああ、うん。でも、でもね。仲が良いのは弟のほうなの。弟も陸上をしてて、毎日一緒に練習しているから。私はその付属品って感じで」
私は乾いた笑いを浮かべて、席についた。
フゾクヒン……自分で言っておきながら、ちょっと傷ついた。
確かに、付属品なんだけどね。
弟を送ってきてくれるのを良いことに、夜食を無理やり押し付けてるようなもんだし。
一度も、彩樹から『作って欲しい』なんて言われてないのに、図々しく作ってるわけだから。
「ちょっとぉ、どういうこと? 我らのヒーローがどうして愛菜のところに来たの?」
「あ、えっと……実は」
私は瑞希ちゃんから離れると、苦笑した。
クラス中が、聞き耳をたてているのがわかる。
『なんで?』『どうして』と、大して仲も良くない女子たちもこちらに視線を向けていた。
「幼馴染なんだ」
「え? 我らのヒーローと?」
「あ、ああ、うん。でも、でもね。仲が良いのは弟のほうなの。弟も陸上をしてて、毎日一緒に練習しているから。私はその付属品って感じで」
私は乾いた笑いを浮かべて、席についた。
フゾクヒン……自分で言っておきながら、ちょっと傷ついた。
確かに、付属品なんだけどね。
弟を送ってきてくれるのを良いことに、夜食を無理やり押し付けてるようなもんだし。
一度も、彩樹から『作って欲しい』なんて言われてないのに、図々しく作ってるわけだから。