君を愛す ただ君を……Ⅱ
「え? じゃあ、あのことは聞いてる?」

「あのこと?」

「ほら! 綾瀬先輩の告白だってば」

「あ、ああ……聞いてない」

 そうだ。そう言えば、告白したんだよね、綾瀬先輩。

 私に、彩樹に近づくなって牽制球を送られてたんだった。

 実際のところ、二人は付き合ってるのかな?

「なんで聞かないのよぉ。幼馴染なんだから、ズバーって聞いてよぉ」

 瑞希ちゃんが、私の前の席に座る。

「じゃあさ。愛菜はどうなのよ」

 瑞希ちゃんが、小声で質問してくる。

「え?」

「軽部先輩のこと好き?」

「ちょ…ちょ……なにを言いだすのよ」

 私の表情を見て、瑞希ちゃんが悟ったようだ。

 にやりと微笑むと、肩をバシッと叩いた。

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