君を愛す ただ君を……Ⅱ
「ちゃんと学校に行ってね」

「ああ」

「部活も出るんだよ」

「わかってる」

 私は「よし」と頷くと、彩樹を追い抜いて歩き出した。

 検査なら、平気。

 一人だって怖くない。だって、この病院には、パパもいるし、彩樹のお母さんだっているんだから。

 不安なんて思わない。

 彩樹の将来がかかっている今の時期に、迷惑なんてかけられないよ。

 部活はしっかりと出て、成績をきちんと残さないとね。

 すでに実業団から話がきていると言っても、もっと頑張れば、さらに上の企業や団体から声がかかるかもしれないんだから。

 彩樹の夢、絶対に叶えてもらいたい。

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