作品集・LOVE MELODY
凪人は私のスーパーの袋を左手にビジネスバックと一緒に持って、左手はフリーにさせて私の手を握って来た。



街路樹の木々が青色の電飾で飾られていた。



「明後日から12月だなっ…」


「そうだね」


「お前の手…小さい…」


凪人と私は足を止めて、電飾が光る街路樹に見つめる。


「…クリスマス…今からじゃあホテルのディナーって間に合わないかな?」


「あ…私は別にクリスマス…料理作ってもいいけど」


「いいのか?…本当に酔ってなきゃ~お前は奥ゆかしい女だな」


凪人の言葉は少し皮肉めいていた。


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