作品集・LOVE MELODY
「それって嫌味でしょ?」


「別に…俺のキスに酔えば本音を言えるか?」


「!!?」


電飾の仄かな明かりの下で凪人は私の唇に軽くキス。
酔い痴れるには短い重なり。


「足りないか?」


凪人だって物足りなさそうにしてるのに、私に問いかける。



「足りないわよ。凪人だって足りないでしょ?」

私も訊き返した。


「ああ~足りない…もっとキスして…お前をもっと抱き締めたい…」


私たちは行き交う人たちが途切れるのを待って、キスのタイミングを図った。


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