作品集・LOVE MELODY
「・・・俺が遥人の本当の父親だ…いつまでも偽者の父親を慕われては困る」


「遥人君は凪人のコトもあなたのコトもパパだと思っています。他の皆はパパ一人なのに…自分には二人もパパが居ると自慢しています!そんな遥人君のキモチをわかってあげてください」



麻都香の言葉に俺と宝本は顔を合わせた。



「・・・」
宝本は口を引き結び、考え込んだ。


「子供の発想だな…。俺は遥人を起こしにいく」



俺は宝本を寝室に案内した。



「…遥人にはパパが二人居るのは事実だ。でも俺は…心を入れ変えて…美也子と未来を歩いていきたい…。お前には迷惑を掛けたと思ってる。でも、悪いが…遥人のパパは俺一人にしてくれないか?凪人」



「・・・」


女には軽い感じの宝本が美也子と遥人との将来を真剣に考えていた。


< 111 / 263 >

この作品をシェア

pagetop