作品集・LOVE MELODY
コピー機は柱の隠れた場所に置かれていて、総務部のデスクが並ぶ場所からは死角になっていた。



「いないと思ったらここか…」


夏目さんが私の元に来た。




夏目さんは何かと企画部の助っ人に私を借りに来る。私も仕事に支障を来たし、とうとうこの間、夏目さんにブチ切れた。



怒った私の顔を見て大笑いする夏目さん。

『お前…ちゃんとはっきりと言えるじゃないか…出来ない時ははっきりと断ればいいんだ』



私に何か頼み事したいみたいな感じだったけど。
それ以上…何も言わず…自分のフロアに戻って行こうと踵を返す。


この間の態度のせいかな?よそよそしい。

何だか凄く気になるーーー・・・


「仕事は手伝わなくていいんですか?」


私の方が気になって、彼を呼び止める。


「お前…忙しいんだろ?」
夏目さんは私の方に振り向いた。 


「でも、猫の手も借りたい忙しさじゃあ?」


「何とかするさ…。心配すんなっ」
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