作品集・LOVE MELODY
「…だから、男をレンタルすんのか?」



「…馬鹿げてるかもしれないけど…」



「馬鹿げてる…」
夏目さんの瞳は冷めたく私を蔑んでいた。


普段は思わせぶりな態度を取るクセに…








「夏目さんには関係ないでしょ?」

私の精一杯の抵抗だ…
彼は私を自分の都合がいいように利用していただけだったんだ。

彼を好きだと思う私の方がどうかしていた。

「…関係ないけど…金を出してレンタルするのは桐生だし…」



彼は私を突き放した。


瞼の裏に悲しい思いが溢れてくる。



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