作品集・LOVE MELODY
「お父さん?」



「…今は心の整理がつかない…今の俺には両親を奪った俺へのあてつけにしか見えない」




「俺は別に…」



「…じゃあなぜ?俺の娘と…」



俺はソファを立ち上がり夏目を詰る。




「…俺にも分かりません…まだ、兄には話していないので…何とも言えませんが…多分、兄も反対します。でも、俺のキモチは本気です…それだけは理解していただけますか?桐生議員」





夏目はこの現実からも逃れたい俺とは正反対に真っ直ぐに自分のキモチと向き合い…真剣に瑠果との結婚を考えていた。




「…わかった」




夏目は俺以上に懐の広い男かもしれない。




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