作品集・LOVE MELODY
走りながらネクタイを緩め…ようやく『フェイク』のオフィスがあるビルが見えて来た。





俺は階段を駆け上がってオフィスに一直線。




「あ・・・唯斗さん」



「川合さん…兄貴は?」



「急に胸と背中の痛みを訴えて…桐生さんが…救急車を呼んでくれました」



「…瑠果は?」




「…社長室で社長のそばに居ます」


「ありがとう」


俺は社長室に入った。



兄貴はソファに仰向けに横たわり背中を擦っていた。



「唯…斗?」



「大丈夫か?兄貴」



「唯斗さん…」






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