作品集・LOVE MELODY
瑠果は給湯室から出て来た。



「これで汗を拭いて下さい…」



兄貴にタオルを差し出した。




「すまない」


俺が痛がる兄貴に代わり、タオルを受け取った。




兄貴の額に滲んだ汗を拭く。




「悪い…唯斗」



「いつから痛いんだ?」




「1ヵ月前から…」




「病院には行ったのか?」



「病院嫌いの俺が行くワケねぇだろ!」

兄貴は逆切れした。

「俺は兄貴が心配で…」




「救急車が到着しました」

社長室に川合さんが救急隊員と一緒に入って来た。





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