月下の幻 太陽の偽り （仮）
私はそんな不気味な廊下を、礼拝堂に向かって歩いて言った。

その途中の事だった。

私は礼拝堂から来る途中で見かけたあの広い居間のような部屋にたどり着いた時私は思わず足を止めざるを得なかった。

居間じたいには何の変鉄もない。

問題なのはガラス張りの大きな窓から覗く外だった。

窓から覗く風景は真っ暗だった。

そう、真っ暗すぎるくらいにだ…

確かこの窓からは眺めの良い式の小さな住宅街が見えたはずだった。

電気の一つは付いていてもおかしくはない筈なのに、そこには全く明かりがなかった。

「どうなってるの？式町じゃ当たり前の事？」

そんな事を言ってみるが、あり得ない、あり得る筈がない。

私は怖くなって礼拝堂まで早足で向かった。

短い階段をかけ上がり、礼拝堂についたが、そこにも明かりは無く、人の気配もない。

私はしんと静まり返る教会の雰囲気に寒気がした。

違う部屋を一回りしようとし、その前に携帯を取り出して時間を見ようとした。

「あれ？」

私はそこで奇妙な事に気がついた。

携帯の電波が不調のようだ。

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