月下の幻 太陽の偽り (仮)
「最後に一つだけ質問させてくれ。」

男は部屋に入る直前になってまた声をかけてきた。

「アリン、って名前に聞き覚えは無いかい?」

アリン、彼は間違いなくそう言った。

「アリ…ン」

私は小声でその名を言った。

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