月下の幻 太陽の偽り (仮)
瑞穂は外に出て教会の周りを見てくると言って外に出たあと、もう一度私はその部屋に入ってみた。

相変わらずの無人だった。

ただ日が窓から差し込み辺りが少しだけ明るいと、暗くて見えなかった所もよく見えた。

本棚の本などがその一例だろうか…

私はなんとなしにそれを見ていると、それを見つけた。

-式町と隠れキリシタン-

一つ間違えると一冊の辞書にも間違えそうな分厚く年期のある本だった。

本の後ろには昭和39年とある。

見たままの古い本なのは間違いではないようだ。

ページを少し捲り、本の初めだけをチラチラと読んでみた。

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