月下の幻 太陽の偽り (仮)
「!?」

その瞬間だった。

猛烈な頭痛と吐き気を催し、必死に耐えフラフラになりながら外に出た。
「うぅ、えぇっ…」

外に出たとたん激しい勢いで嘔吐した。

「歩美、歩美!?」

私の異変に気がついた瑞穂が、駆けつけてきた。

「どうしたの、大丈夫?」

必死に背中を擦ってくれる瑞穂。

「ちょっと気持ち悪くなっただけ、ありがとう瑞穂。もう大丈夫。」

そう言って、私は支えられながらゆっくりと立ち上がる。

「今日は帰ろうか、歩美の調子悪そうだし。」

瑞穂のその言葉に、私たちはそのまま帰宅準備に取り掛かる事にした。

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