月下の幻 太陽の偽り (仮)
でも、何か腑に落ちない。

ガラフはその容姿から見るにまだ私とそう変わらない年の頃に見える。

そんな男が何故百年以上前の幕末時代を生きた人物を知り、顔も知らない筈のアリンと私を間違えたのか…

私の頭が固いのか?

正味、意味不明な事があそこでは立て続けに起こっている。

現実を直視し過ぎて、柔軟な考えが出来ていないのだろうか。

それならばと荒唐無稽な事も踏まえて一番理想的な考え方を模索してみた。

一番重要なのはやはりガラフの年齢だろうか。

よくファンタジーにもある年齢詐欺みたいなものか。

年齢詐欺は実際には元の年齢より若くするものだがこの場合はその逆、見た目よりも年齢は上。

それも年齢として数えるには天文学的な数字の物。

ざっくりと二百年くらいは生きている、人の姿をした存在だったら納得は出来る。

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