月下の幻 太陽の偽り (仮)
「歩美は必須!私一人じゃ森の中は暗すぎて怖いしさ。」

「なら行かなきゃいいんじゃないの?」

「教会に幽霊だなんてロマンチックじゃない?一度だけでも拝んでおかないと。」

「森が怖いのに幽霊は怖くないってどう言う…」

そこまで言いかけてやめた。

そう言えばそんな子だったなと私は心中で納得する。

瑞穂は軽度だがオカルト好きである。

勿論怪しげな物には手を染めないが、幽霊話のレパートリーは一人で座談会が出来そうなほどあり、その天性の好奇心で心霊スポットは幾度も場数を踏んでおり、その体験記をインターネットで介している程らしい。

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