SECOND LOVE LIFE
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それから数週間後、私は退院した。
もちろん嬉しい気持ちもあったけど、病院の世界しか知らない私は不安の方が大きかった。
「千歩、ここが貴方の家よ」
車から降りて、目の前にあったのは庭に可愛い花の咲いている小さな家だった。
「かわいー!」
「そう?お母さん、ガーデニングが趣味なのよ。そう言ってもらえると、手入れしてるかいがあるわぁ」
お母さんは照れたようにニッコリと微笑んだ。
家の中の整理されててビックリした。
「千歩の部屋は2階だったんだけどね、今の体じゃ無理だと思ってある程度のものは一階に降ろしといたから」
そういいながら一階にある畳の部屋に移動した。
「ここが私の部屋なんだね…」
ほとんどのものがピンクで統一されてる高校生って感じの部屋だった。
「貴方のアルバムとか手紙とか、記憶を思い出せそうなものもあるから、退屈な時は見るといいわ」
お母さんはそういったけど、何だか私は見る気になれなかった。
「ゆっくりでいいの…。無理して思い出そうとしないでいいからね」
「お母さん……ありがとう」
お母さんの気持ちが嬉しかった。
「じゃあお母さんは夜ご飯の支度してくるわね!2年ぶりの千歩とのご飯だもの♪気合いいれて作っちゃう」
「へへっ。楽しみにしてる」