ALL-最初で最後-
玄関で待っている逞を見つける。
今日の彼は、いつもより重い雰囲気を漂わせていた。

「よっ。」

私に気付いた逞。
声をかけて、またすぐに俯いた。

「ごめん、遅くなって。」

私達が付き合い出したのは、ほんの3ヶ月前くらいの高1の夏休み。
隣のクラスだったから知らないわけじゃなかったし…
別に嫌なところが見えなかったから、付き合ったけど。

髪の毛をいじりながら、逞が口を開いた。





「なぁ、俺達別れねぇ?」
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