追憶の詩 -浮世抄華-
「涼ちゃんが喜んでくれて良かったですね、土方さん」
「そ、総司!」
「まったく不器用ですね」
「う、うるせぇ!」
土方さんは沖田さんを追いかけ始めた。
「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」
「くそ…っ、待ちやがれ!総司ッ!」
「ははは!総司の奴も凝りねぇな」
2人の日常茶飯事の光景に、原田さん達は笑っていた。
私もそれにつられて、笑ってしまった。
月の光が射す夜――。
私は彼らと出逢えた事を改めて、幸せと感じる刻だった――。