追憶の詩 -浮世抄華-


雪玉は私の指から離れ、土方さんの顔面に炸裂した。




「「「「「………………」」」」」




辺りに沈黙が流れる。




「ぷ…っ、あっははは!涼ちゃん、君やるね!」





沖田さんは場の空気とは似合わないくらいの大声で笑った。




空気を読んでよ!沖田さん…っ!




「ふぅ…」





土方さんは息を吐きながら、顔についた雪を払うと、私を見た。






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